素敵なゴールドコースト。
お正月休みに、つかの間の夏休みを味わいにオーストラリア:ゴールドコーストに家族旅行にでかけた。私と息子は、本場の海でサーフィンをするのが楽しみだった。夏の青空が広がり、エメラルドグリーンに輝く海、どのお店の人も親切で、笑顔で溢れた素敵な街。ラムもおいしく、野菜も魚介類もおいしい。見つけてしまった、3メートル近くのロングボードをこの遠くよりどうやって運ぶかも考えずに、購入を決めて、そのボードでゴールドコーストの海を楽しんだ。
サーフィンを楽しんだ息子と私。
Coolangatta beach
このブルーの大きなボードが素敵な物語をプレゼントしてくれた。
帰国の前日、海を上がるときに輸送用にしっかりとパッキングして、帰り道に空港に預けていけないか聞きに行った。
ジェットスターという格安航空会社の案内係の女性に尋ねた、
「明日の朝の便で東京に帰るのですが、このサーフボードを預かってくれるところは、ありませんか?」
案内係の方は、「空港内には、そのようなところは、ありません。明日の朝、弊社の便でおかえりですか?」
私は、「はい。明日の朝の東京成田行きです。」と応えた。
ご案内係の女性は、一瞬困った表情になり、
「機内に積載できるのは、2メートルまで。」
私のロングボードは、3メートル位ある。
私は、「載せて貰えないのですか?」と尋ねた。
案内係の方は、「はい、でも、ちょっとお待ち下さい。」
その日は、日曜日で郵便局も休みなので、送ることも出来ない。明日は、朝早いので郵便局が開く前に、空港に来なくてはならない。日本に持って行けないのかな?と思った。女性は、トランシーバーでなにやら話している。
話が終わったら。
「ときどき、このくらいの大きさのものを収納できるスペースが空いているときがある。そこを確保できるか、確認中だからお待ち下さい。」不安が期待になり、頼みの綱はこれのみだった。奥から、案内係の方の上司のような方が出てきて、いろいろと2人で確認している。上司の方が、トランシーバーで厳しい表情でどこかと何かを話している。その表情が一瞬笑顔になり、「確保して。」と大きな声でトランシーバーの会話が終わった。その瞬間、案内係の方も大きな笑顔になった。「このサーフボードを収納できるスペースを確保しました。明日、ご搭乗の際におもちください。」と溢れるような笑顔で伝えてくれた。「ありがとう」の連発の私は、安堵感とうれしさで、彼女の名前を伺うのを忘れて車に戻り、ホテルに大きなボードを持ち帰った。夕食を済ませ、荷物をまとめて、最後のゴールドコーストを楽しみにまた、街に出た。
翌朝、大きなタクシーを頼み、ボードを積んで空港へ向かった。
昨日のご案内係の彼女の名前を聞いていなかったことを少々不安におもっていた。
空港について、チェックインカウンターへ向かったら、長蛇の列。
辺りの昨日のご案内係の彼女は、いない。
行列に並び、順番を待った。1時間ほど並んで順番が近づいてきた。
彼女は、チェックインカウンターで、チェックイン業務をしていた。
一安心した。自分たちが、彼女に当たればいいなぁ、と思いながら待っていた。彼女は、忙しそうに次々をチェックイン処理を裁いている。残念ながら別のカウンターに呼ばれた。私たちの担当の人が、処理を進めていると、彼女が、私たちの担当の人に向かって、大きな声で叫んだ。「サーフボード場所は確保してるから、、、。」彼女は、私たちに気がついてくれた。「素晴らしい」お陰様で、私のボードには、「積載スペース確保:左上のフリースペースに収納」と手書きのカードが付けられた。3人で、大きな預けるバッグが2つ、もう一つは、私のロングボードになり、追加料金も取られなかった。彼女のおかげである。私たちのチェックインが済んだときには、彼女の姿がなかった。私たちは、予約席のあるロングボードをもって、規格外荷物の受け付けカウンターへ行ってもスムーズに受け取って貰えた。飛行機は、3時間程度遅れると案内がでていたので、空港近所の海辺まで遊びに行って最後のゴールドコーストを散歩して空港に戻った。結局更に1時間遅れて、4時間遅れで、搭乗ゲートに向かった。
そして、その搭乗ゲートで、チケットの半券確認をしているのがご案内係だったあの彼女だった。私たちは、御礼が言いたくて、彼女の列にならんだ。
「昨日は、ありがとう。さっきもありがとう。お陰で無事にボードを載せて貰えることになった。本当にありがとう。」
「彼女は、嬉しそうに、とんでもないです。また、ゴールドコーストへ遊びにおいで下さい。お気を付けてお帰り下さい。飛行機が遅れて申し訳ございません。また、会える日を楽しみにしています。」と私たちも見送ってくれた。
素敵な旅の思いでは、いろいろな形があるが、旅先で親切にして抱くとのありがたさとうれしさは、格別です。東京に来ている観光客の方々へ、お仕事の方々へも、外国の方でも、日本の地方の方でも、彼女からいただいた感動をお返ししたいと思います。必ず、再び、いつの日か、ゴールドコーストを尋ねるでしょう。等々最後まで、彼女の名前を聞き損ねてしまった。 ありがとう。