くにひろ手記 ・・cooking・drink・food・etc.・・

千葉市子ども交流館 ソーセージ教室

千葉市子ども交流館のソーセージ教室に行ってきました。

親子で30人くらい、小学生のお子さんとお父さん、お母さんがのコンビで参加です。

こちらでは、毎月、お料理教室をやっているようです。たまに、プロの職人を招いて教室を開くとのことでした。今回は、南ドイツでよく見かける白いソーセージをみんなで作りました。

みんなで、羊腸に充填しました。

みんなで作ったソーセージをパンと野菜と試食です。おいしくできたかな?

子供達の興味深い眼差しとやりたい気持ちの大きさには、感銘しました。

いろいろなタイプの教室にて講師をやらさせていただきますが、プロの職人さん相手のときの緊張感も気持ちよいのですが、子供達と一緒につくるのは、楽しいですね。

また、機会があったら呼んでください。

2010.6021

新工房 OPENING reception

桜が満開の3月27日の午後、「ぐるめくにひろ」のレセプションを開きました。

天気にも恵まれて大勢の方々がおいで下さいました。
前菜は、友人の遠山シェフにお願いしました。

おいしい料理にみなさんが大変喜んでくださいました。

 
生ハムを囲んで話が弾みます。お酒もお料理もどんどん弾みます。
2年熟成の生ハムは、おいしくきれいに出来上がりました。

 

大阪スローフード協会会長・株式会社レギー 代表取締役 不破三枝子さんが、
大阪より駆けつけてくださいました。


ブルストハウゼ川上・有限会社JFFG 代表取締役 斎藤重信氏 
公私ともに御世話になっています。

株式会社フーズデザイン 代表取締役加藤光夫氏より、「成功途中賞」を

いただきました。奥様から授与していただきました。
 

「ぐるめくにひろ」のスタッフです。


   小寺貴実子   松澤雅子   私、松澤州紘    徳岡慶太


大勢の方々から祝辞をいただきました。 

 


お得意様、業者さん、同業の先輩方、仲間たちも駆けつけてくれました。

お陰様で楽しいおいしいパーティになりました。

 
みなさん、ありがとうございました。
御祝いのお花もたくさん頂戴いたしました。
これからも、よろしくお願い申し上げます。

ぐるめくにひろ・新工房完成レセプションに大勢の方が祝福に駆けつけて

くださいました。
みなさんのおかげでここまで来れました。日本一小さな工房が、少し大きく、

きれいになったことをご自分の事のように喜んでくださり、

感謝の気持ちが溢れます。

このたび、このようにみなさんにご報告できる工房が完成し、皆さんを

お迎えすることができたことがうれしくて、うれしくてたまりません。

ありがとうございました。
これから、ぐるめくにひろの第2幕がはじまります。
これからも、ご指導ご鞭撻ご愛顧をよろしくお願い申し上げます。

                                                               くにひろ 2008.4.8

SUFFA 2006 ドイツ国際コンテストにて銀メダル受賞

「昔ポークソーセージ」がドイツ国際コンテストにて銀メダル受賞いたしました。

発色剤、結着剤の使用が望まれているドイツにてぐるめくにひろの無添加製造方法が認められました。日頃、ご愛顧いただいているみなさまのおかげです。ありがとうございます。

 

P.S.ドイツでのコンテストで無添加での受賞はかなり困難と言われていました。でも、今回初めての出品で銀メダルを受賞しました。50項目のうち1項目のみの減点で銀メダルになりました。受賞当初はうれしかったのですが、銀メダルが取れるなら金メダルもねらえると思いはじめ、金メダル奪取までがんばりたいと思います。これからも、ご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。

 

 

黒澤牧場の地豚・熟成日記

 豚肉を熟成させて肉の旨みを引き出す

■はじめにー熟成のはなしー

黒澤さんが育てた豚でも、手間をかけねば『ぐるめくにひろの熟成』はできないのです。

毎週水曜日の早朝、私は佐野市にある屠場まで冷凍車を走らせます。その屠場は、ほとんどが手作業です。ここでは、私の満足のいく作業ができます。屠殺後、黒澤牧場の豚肉を手作業で洗います。一分一秒でも早く冷蔵庫に入れるために、効果的に肉を冷やすためのあらゆることをします。また少しでもきれいに雑菌がないように、充分放血できるように洗います。二〜三時間ぐらい−2度の冷蔵庫で冷やされた豚肉を冷凍庫(−5度)に積んで東京の熟成庫へ急ぎます。いつもここでは時間との競争です。それでも手作業という非効率的な方法が採られているのにはわけがあります。この過程をきちんとしないと、黒澤さんが育ててくれた豚でも、私の熟成をすることができないのです。

マイナス二度の熟成庫で風が当たりにくいところで一晩冷やします。翌日、和牛熟成によく使われる布に巻かれて熟成に入ります。肉は80%が水分です。天然鉱物で濾過された鬼怒川のほとりの良い水を飲んで育ったこの豚肉の水分は大切です。熟成中に乾燥して水分を損なわれないように、雑菌が付きにくいように布を巻きます。そうです、極上の黒毛和牛の熟成と全く同じように。

初めて黒澤牧場の豚肉を、ここで洗ってから何年経ってるでしょうか。このように、熟成することが当たり前になるのには、随分と時間がかかりました。

■豚が熟成できる!?

『熟成』は、和牛だけでなく豚でもできるってご存知でしたか?

わたしは屠場の仕事を松村さんという方に、一から教えてもらいました。肉屋といっても、どちらかというとハム職人の私は生体にこんなに近いものを扱うようになるとは思っていませんでした。原料の大切さ、生命の凄さと尊厳を、たくさん学んだのがこの屠場での仕事かもしれません。

屠場でいつものように枝肉になったばかりの豚肉を洗っていました。長靴と合羽の上下にビニールのエプロンをかけ、帽子を被り、その全てをビショビショに濡らしながら。屠場では、今までに見たことのない初老のおじさんが、後ろから「坊やの豚はいいね、よく洗えよ。この豚はよく洗えば熟成できるからね」と手取り足取り洗い方を教えてくれました。それは今思えば、初めに松村さんから教わったことと同じなのですが、それまで私にはよくわかっていなかったのでした。私は、それまで骨粉屑を落とし、血液をよく落とし、便道をよく洗うだけの作業を一生懸命やっていました。左上腹部、背骨の断面 −ポイントはここでした。私は何か大切なすごいことを教えてもらっているという実感を持って一心に洗いました。屠場の仕事が面 白くなったのはこの時からかもしれません。「豚が熟成できる!?」この言葉は、私の心から離れなくなりました。ここでいう熟成というのは、和牛をおいしくする、あの『熟成』のことだな、そう思いました。松金は昔から豚も熟成しています。しかし、それを超える長時間の熟成だな、と思いました。

その後、佐野の屠場に来ているお肉屋さんで、一ヶ月に一度だけ豚をつぶしている方がいらっしゃいます。その方は、一ヶ月豚を寝かせながら販売しているとのことでした。豚肉では考えられない期間の熟成。ますます洗いに念が入りました。

そんな時に黒澤牧場を訪ねて、黒澤さんとお話をしているときに、「くにひろさん、熟度っていうのもあるんじゃないかなぁ?」と言われました。私は「あると思うんです。やりたいんですよ」、ただそれだけしか言えませんでした。でも黒澤んの言葉で、自分の中に何か自信のような、強い味方のようなものを得たような気持ちになってきました。黒澤さんの豚ならば、きっと熟成ができる。そう念じるように帰りました。

■はじめの一歩

自分の手で豚肉の『熟成』をしてみたら・・・!?

工場に戻り、出来ることを少しずつ、と思い、私が子供の頃からいる職人さんの早川さんに「まず、一週間経った豚を使いましょう。熟成をしたいんです。二週間先の予定で豚を注文してください」とお願いしました。足らなくなったり、多すぎたり、難しかったと思います。でも早川さんは私の願いを実現しようと一生懸命やってくださいました。しかし、なかなか熟成の成果 は見えてきません。確かに肉色は綺麗になっています。サーモンピンクでもなく、朱色でもなく、赤褐色でもなく、きれいな鮮やかな豚肉の色になってきています。食べてみても相変わらずおいしいです。でもまだまだ、私のめざしている何かには程遠いのです。それだけはよくわかります。何をどうすれば良いかは全くわかりませんでした。ただ「これ以上冷蔵庫に入れておくと、豚肉がダメになってしまう。乾いてしまって美味しくなくなってしまう」ということから、半ば諦めかけていました。

ある日、友人の天井常隆さんの会社の冷蔵庫を見せていただく機会があり、訪ねていきました。和牛では全国的に有名な(株)アマイの冷蔵庫は見事なものでした。この日の帰り、彼と二人で焼き鳥をつまみながら話しているときに、「和牛は二週間から、永いものでは二ヶ月寝かす。だから大変だよ」とのセリフ。よく聞いてみると、寝かせられる牛と寝かせられない牛がある。寝かせられない牛を、間違えて長時間寝かしたら腐ってしまう。また、せっかく寝かせておいしくなる牛を、ロクな熟成もさせないで売ってしまっては勿体無いことになる。

その日の帰路では、(株)アマイの冷蔵庫を思い出しながら、二人の会話を、特に彼の話を酔った頭の中でよく噛み砕きながら帰りました(天井優子さん、私たちはただ飲んだくれているばかりではないのですよ(笑)。 たまにはこんな日もあります(^^;;; いつもありがとうございます)。四、五年前の話になりますが、牛肉が堅いとお客様からクレームをいただいたことがありました。牛肉担当の常務は、寝かせるのが短かったんだと言ってました。当時、品物の回転が早すぎて、熟成が知らないうちに短くなってしまっていたことを思い出しました。

翌日、もう一度頭を整理して確認しました。

1.黒澤さんの豚肉は、寝かせることができるはずだ。
2.庫内温度・庫内湿度も肉を寝かせるのに十分な条件を持っている。
3.和牛を寝かせるときのあの布も使おう(布を使えば肉の表面の乾燥も防げる。酸素も触れるので熟成もできる)。

この三つの確認事項と、皆さんに教わった枝肉の洗い方を守って、常に油断せずに豚肉を見続けることをしてみよう。一日一日寝かせる期間が延ばせるかもしれない。その過程で何か見えてくるだろう。諦めかけていた豚肉の熟成に向けて、早速はじめの一歩を踏み出しました。

■良い素材はやっぱり旨い!

黒澤さんを「何故こんなに旨いんだ!?」と言わしめた、素材と愛情の勝利!

黒澤牧場の豚肉を大きな土鍋で、黒澤守さんを招いて豚しゃぶパーティーを開きました。長時間にわたって微生物のお話や、炭のお話や、水のお話などを聞きながら、楽しい一夜を過ごしました。結構な量 を食べました。その時、鍋の灰汁は一度もすくいませんでした。最後の時、灰汁のない、きれいなおいしい出汁ができていました。野菜もお肉も良いものを使えば灰汁は出ないんです。黒澤さんは、豚肉を一口食べて、「なんでこんなに旨いんだ!?」と感嘆の声をあげました。黒澤さんは養豚家には珍しく、いつもご自分の育てた豚を食べています。豚に申し訳ないから、とスキヤキも豚肉でなさるそうです。そんな黒澤さんが驚いた豚肉を「かあちゃんに食べさせたい」とお持ち帰りになりました。

黒澤さんが驚くほどの豚肉とは、一体どういうことなんでしょう。これが、松金の熟成によるものだということをすぐにわかりました。黒澤さんが松金の熟成庫をご覧になって「こんな風に豚を扱ってくれるところはないですよ、高級和牛のように」と、御一緒したお客様におっしゃってました。その時、気がつきました。熟成のできる豚というのは、飼育の頃から愛情と情熱をもって育ててもらい、さらに、屠殺後の仕事を愛情をもってなされて、さらに、この松金に来てからも私はもちろんのこと、早川さんをはじめスタッフみんなが、おいしくなるのを心待ちにする気持ちこそが大切なんだな、そう思いました。しかし、この熟成ができる・できない、また、熟成を十分にすることでおいしくなる、やわらかくなる。どうしてなんだろうか?と思い、父に本を借り、またいろいろと教わりました。ここにも、自然に生きているものだけが当たり前にする、驚くべき世界がありました。

■『熟成』の科学

熟成の可否、熟成でおいしくなるワケなど、豚の熟成を科学する!

まず、熟成ができる・できないということはどういうことか。豚の体内にグリコーゲンというのがあります。これは元気の素のような働きをする物質です。疲れたとき、ストレスを感じたとき、このグリコーゲンは乳酸に変化します。その乳酸を肝臓がグリコーゲンに変えて全身に供給するのです。この循環があるから、元気な状態を保てます。こういう状態の豚は、屠殺後ゆっくりと、48時間ぐらいの時間をかけてグリコーゲンが酸化して、乳酸に変化します。最終段階では、pH5.5ぐらいに落ちつきます。このくらいにゆっくりと安定することで、腐敗しにくい肉質になります。

ところが、飼育過程が悪く豚にとってストレスの連続になるような場合、この乳酸をグリコーゲンに戻すということが不十分になり、常に乳酸が残っている状態になってしまいます。そのうえ、乳酸が残りがちになった豚のグリコーゲンは、元気な豚に比べて乳酸になりやすくなってしまうのです。こういう豚は、屠殺後、一気にpH5.1〜pH5.3まで酸化が進みます。約1.5時間くらいでそこまで進んでしまいます。こちらも最終的にはpH5.5で落ちつくのですが、このような急激に増えた乳酸は、肉の腐敗を早めてしまうので、永く熟成することができないそうです。

次に、熟成によっておいしくなるのは何故か。肉が持っている酵素によって、時間の経過と共に蛋白質がペプチドとアミノ酸に分解されます。ここで形成されるアミノ酸は、グルタミン酸をはじめ20数種類が確認されています。ペプチドとアミノ酸の他に、非蛋白窒素化合物と、微量 な為に分析できない不明成分がたくさんあります。これらのハーモニーが、味として私たちが感じているものらしい、ということがわかっています。よい状態の熟成を経たものは、これらの成分が増えているのです。ちょっと話がそれますが、化学調味料の代表的なものといえばグルタミン酸を主原料としたものがあります。確かにおいしさの主役ですが、それだけでは不十分なのです。ちょうど、塩化ナトリウムだけのイオン化学塩だけでは、海の塩の代わりにならないのとちょっと似てますね。

最後に、肉がやわらかくなることについて。筋肉は筋繊維の集合体です。それらは結締組織(けっていそしき)によって、筋束という束にまとめられています。この筋束が細い方が噛み切り易いわけです。つまり、柔らかいということです。ですから、雄よりは雌、大型種よりは小型種の方がやわらかいのです。この結締組織が長時間の熟成によって壊れてきます。そのために、太い筋束もただの筋繊維になってしまいますので、やわらかくなるのです。よく肉料理の前に肉を叩いたりしますね。あれは物理的に結締組織を壊すことをしているわけです。しかし、なかなか熟成によって壊れるようにはいきません。

■最後に

肉を知って感じた自然の力。

私は、この仕事を通して、肉のことを知れば知るほど、自然の力の不思議さ、偉大さを感じずにはいられません。「すべてはひとつ。ひとつはすべて。」ということを実感します。

生ハムづくりへの想い

20歳くらいの頃、イタリアパルマで出会った生ハムは、衝撃的だった。

バケットのようなパンにざっくりと無造作にプロシュートが挟まれたサンドイッチ、駅のスタンド出食べても、ドライブインの売店で食べてもびっくりするほどのおいしさだった。その夜、バール(BAR)にでかけてプロシュートを頼んで、ひとくち食べる度に「うまいなぁ」と感心していた。ひょんなことから、パルマの生ハム工場を訪ねることになった。工場見学をさせていただき、最後に試食の生ハムがでてきた。気のせいかもしれないが、今まで食べたなかで一番おいしいような気がした。そのときのハム屋の社長さんの言葉がぼくの心を大きく動かした。
「パルマの生ハムは、パルマの風がつくるんだ。」 「僕も日本でそのような山の生ハムを作りたい。」と思った。それから15年位が経ち、大勢の方々に協力していただき山での生ハムづくりが実現した。日本での自然熟成の生ハムは多難だったが、3年ほどの月日を経て「おいしい」と言っていただけるようになった。当初は安定感がなく全滅したときもあったが、10数年の月日が経ち、自然の風土・季候に任せた生ハムにもやっと安定感ができてきた。

生ハム物語 無添加の生ハムを日本の山の風でつくりたい 1998年

1: プロ顔負けどころではない。劇的にショック。

先日、とあるパーティー?試食会?に呼ばれました。「日本でパンチェッタ(イタリア・スペインでよく作られているドライベーコン・生ハムタイプのベーコン)を作ったのですが、おいしいので是非いらしてください。」と、頭の半分近くが生ハムだらけになっている私は、ワクワクと出かけていきました。料理が大好きなその方は、「料理は、大胆かつ繊細でなければ、、、そして、愛がいる。」とおっしゃる方の作ったハーブに包まれるようになっているパンチェッタや生ハムの数々、無骨な小さな骨付きの生ハムなどなど最初に見たときのその作品から出ているパワーに圧倒されて言葉を失うほどでした。一目見て食べたくなるような、おいしそうなとにかくショックでした。アーだ、コーだとシュミレーション試作を繰り返している私には、「これだっ。」と、その方の製造方法を聞いていると作り方がわかっているというよりもパンチェッタができあがる仕組みをよくわかっていて、理想的な山間部の環境の中、季節を選んで4〜5ヶ月かけて作り上げていました。「私は、プロでないから、いろいろなことを思いついて楽しんでいる。」と忘れかけていた製造の姿勢の基本までを今一度思い起こさせていただいて、興奮と感激のなか帰ってきました。イタリアのパルマとは、若干違いますが、理想的な風と気温と湿度を思う存分生かして大胆な製法で繊細な味と風味を作りあげている。「私はプロではないですから。」のあの方。青唐辛子はいつでも店頭にあるものでないからとお庭で栽培して、おいしいものをいつでも使えるようにして、食べる人に喜んでもらいたいと常々思っている心こそが製造者に限らず私たちに大切なことなんですね。

2: 早一年が経過してしまった

生ハムが作りたいつくりたいと考えていたところでいっこうに始まらなかった1年間。パルマコッパのような自然が作り出す生ハムをつくりたいと山探しをはじめて早一年が経過してしまった。無いに等しい資金力と日常業務の合間という限られた条件のなか何も進んでいないことに焦りを感じ始め焦らないようにと自分に言い聞かせていた毎日が年明けからずっと続いていた。1月の読売新聞をみたとお電話をしてくださった正木さんとの出会いでなにか一つ大きなものが見えたような気がした。正木さんに声をかけていただいた「パンチェッタの会」パワーあふれるその製品の品々を前にこれが日本で、自然の力によって作られたものだと衝撃が走った。塩をもみこみ、ハーブを擦り込みという仕込みの後、標高300m前後の山間の小屋で自然熟成させている。正木さんの説明がお話が手に取るようによくわかる。その2月10日の帰り道から頭の中に数々の構想が生まれ始めました。かねてからやりたかったヒレの生ハム・肩ロースのコッパにバラのパンチェッタと前スネの生ハム。塩もみのみとハーブも擦り込むものもどんどん頭に描かれていく。塩のもみ込み量もおのずと出てくるその山小屋で自然熟成をさせてもらえるかどうかは、わからないがとにかく始動。

3: 焦る気持ちは今は全くない
その後の正木さんのお誘いで熟成の山を訪ねる予定であったが悪天候のために延期となってしまった。焦る気持ちは今は全くない完全熟成のハムを作らせていただくようになってからいつかその頃がやってくるのがよくわかる、その体験を何度もしている。2月10日からいろいろなところを見せてもらいにあるき始めました。同業種異業種を問わず相通じるところがある方々の作業現場を見せてもらっていろいろなご苦労のお話やみなさんのいろいろな工夫など聞かせていただきました。なにが今の自分を助けてくれるかわからない。とにかくお邪魔していろいろと見せていただいた。あの日以来山を見る目が変わっているのがよくわかる。イタリアのパルマ地方は、標高900m前後雪があまり降らずに気温も下がりにくく上がりにくい1年中風とうしの良いところ。1年間で見つかるはずがない、何年かかっても見つかるはずがない。自分がなにをやりたいのか?なにをやるのかが全然わかっていないのだから。3月上旬2月に仕込んだ生ハム用の肉たちは、塩漬熟成が完全にできあがりつつある。自然熟成開始はいつでもいける。

4: 東京で試作がスタートしました。

生ハム試作春一番が吹いた翌々日から妙に気温がさがり肌寒い日が続いている。工場の2階のベランダに出てみるここでもできるかな?もちろん大自然の中のおいしい風に熟成されるものとは明らかに違うものになるのだろうけどここならその変化が毎日見られる。15分ほどそこで温度計といっしょに吹く風に神経を集中させる。どうもいけそうだ。物干し台をつかってそこらにある板や金編みをつかって自然熟成所をつくりはじめた。もちろんお金はかけないそこらにあるガラクタでつくってみた。見立ては何とも情けないが風と気温と湿度さえ整えば出来るはずです。自然熟成の生ハムが。3日間温度と湿度のチェック。平行して塩漬熟成完了のにくたちの準備を進める。4月上旬までは何とかなるはず自然熟成の時間がちょっと短いがそれは、肉の大きさや部位などで補える。とにかく3月15日に1回目の試作がスタートしました。

5: 春先の試作はこれからは、しない。

ー生ハム試作ー3月の中旬からという無謀とも言うべき生ハムの試作開始。毎日暖かくなるのが恐いような、週間天気予報をインターネットで広げてあと3日は、このまま涼しいようだ、とか、あさっては、気温が上がるようだとかの心配の毎日、19日(金)頃から寒気がが日本列島を覆いまさしく寒がもどってきた。みなさんには申し訳ないが予想外の冬の再来に私は、実は、心の中で拍手をしていた。丁度その頃に小田原の先で生ハムなどの試食会に参加させていただきました。例の生ハムを熟成しているところです。あいにくの雨の中陶芸家の方の作業所で行われていました。出てくるお料理のおいしいことはさておき。実際あの生ハムが熟成されているところに立ってみると雨が降っていてもそよそよと冷たい海風が山を上がってきていました。こんないい場所は、滅多にないでしょう。実は、私の生ハムの試作は、このころより北海道でも始まりました。生ハム名人の方のお計らいをいただき北海道だと6月中旬近くまで熟成できるとのことです。熟成をしてくださる方へ仕込んである残りの肉を送らせていただきました。6月頃には、こちらの結果もみなさんにお知らせできると思います。関東地方も桜が咲き始めたにも関わらず再度寒が戻ってきた。「もしかしたら、予想以上の期間が干せるかもしれない。」3月28日とても寒い日曜日、寒空の中外で過ごしながら、桜を見ながら実は、感謝していた。そんなときにふと思いました。「春先の生ハムのテストを今後は、しないことにした。なんだか、暖かくならないのを心の底で願っていると性格の悪い人のなってしまいそうだから。」

6: 1回目の失敗作ー生ハム試作

3月29日(月)ヒレの生ハムを1本だけ降ろしてみた。表面は、白くなってきていてかなりいい感じだが非常に堅い、急速に乾いてしまったのがよくわかる。切ってみると外側は、堅く中に行くほど柔らかくなっている。真ん中は、まだまだできあがっていない。当たり前のように失敗作。でも食べてみるとおいしい。味は、まだまだはっきりしていないが、そんなにひどいものではない。ここで反省点。 ●繊維の粗いヒレ肉は、水分含有量も多くかなりの勢いで乾燥してしまう。 ●塩分は、どういうわけかわからないが、ある程度抜けているみたいだ。 ●とにかく、気温が高い。 このころ、麻布大学の獣医学部の先生から生ハムの事について電話ですこしお話が出来た。やはり、原材料の選び方に水分含有量の多少は、製品に大きく関係しているみたいです。このとき、生ハム名人の作品が私の手元に届きました。さっそく、切ってみると中まで全体的に均一のとれた堅さ、しっとり感は気温の効果が大きいだろうと前回の生ハムの出会いの時とは違って観察の目が私にも出来てきた。北海道で熟成したものと、小田原で熟成したものが手元に届きました。

7: 2つの生ハム ー生ハム試作ー私の手元へ送られてきた正木さん作の生ハム。

北海道で熟成したものと、小田原で熟成したものどちらも見事です。気温・湿度・条件にぴったりあっているのが良くわかります。その熟成地の違いは、言われなくてはわからないでしょう。でも、注意してよく見ていると確実に別のものです。湿度の差なのか、気温の差なのかわかりません。どちらがいいということでなく性格の違う別物になっています。多分、塩もハーブも正木さんのお好みの仕込みが施されているのでしょうから仕込みの差はあまり無いと思います。堅さ、弾力、風味明らかに違うものであることがわかります。刺激になります。私もこういうものが作れるようになりたい。北海道にお願いした私の生ハムは、どうなっているのでしょうか?おいしい生ハムになれるのでしょうか考えるだけでドキドキします。

8: 前スネの骨付き生ハムを1本

4月12日(月)丁度4週間がたった。ハーブをたくさん擦り込んだ前スネの骨付き生ハムを1本降ろしてみた。持った感触はまだ少し柔らかい。見た感じは、少し進みかたが早いように見える。香りはいい。ハーブの香りに混ざりながら甘いいい香りがしてくる。切ってみるとやはりまだ早い。表面から7・8mmくらいはいい感じにできあがってきているが中がまだまだ柔らかい。中側がやわらかいせいか外側は、堅すぎるような感じです。もしかしたら、堅すぎるのかもしれません。とにかく理想的な気温より高いのは、事実です。表面だけが急速に進んでしまったのかもしれません。中の方は発色してきれいな鮮紅色です。まだまだ、時間が必要です。このままのペースで行ってもあと、1ヶ月半はかかるでしょう。1ヶ月半かかると5月下旬そのときまで自然熟成を行えるかどうかわかりませんが、時が経つのを待つだけです。熟成の仕上がりを待つことには慣れているつもりだったのですが、長いですね。こんなときは。ただ、熟成が無事に完了できたとしても、今日の試食で1つ気づいたことがあります。先日のヒレの時には気にならなかった塩分です。今回はちょっと塩が弱いような気がします。芯まで熟成が進めば丁度良くなるのかな?その予定なんですけど。あーー心配。心配。

9: 急な気温の上昇に一時避難&6月まで待ち。

4月13日(火)気温26℃。どうも、いけないような気がする。一時的に冷蔵庫へ移動。使っていない小さい冷蔵庫へ温度を10℃前後にセットして移動しました。不順な天候で涼しくなったら戻そうと思います。とにかく今日の26℃はきつそうでした。これがどちらの方向へ進むのかわかりませんが、一時避難。この週末は天気も崩れてきそうなので、戻せるかな?北海道の熟成状態を見に行こうとお誘いをいただきました。そうです。私の仕込んだ生ハムの熟成をしていただいているところです。お願いしてからこの週末で1ヶ月が経ちます。大きな心配と大きな期待が私のなかにどうじに発生しています。どうも、塩分濃度が足りなかったような気がしてなりません。4月17日(土)女満別空港に着き、豚骨ラーメンで腹ごしらえをしてサロマ湖畔で熟成中の現場へ向かいました。その日は、珍しく暖かいということでしたが、もちろん東京とは比較になりません。名人のパンチェッタなどはさすがに長時間熟成が施されていて見事な風味と味わいと発色でした。私のものはまだ1ヶ月ということでまだまだです。暖かい東京と違って、ゆっくりとじっくりと熟成を施してくれています。とにかく6月ころまで待ちです。

10: 前スネの生ハムは、いい感じ!

1度冷蔵庫に入ったパンチェッタ&前スネの生ハムは2晩だけ外の風を受けられたものの冷蔵庫に逆戻り。時々冷蔵庫を全開にして空気を入れ換えています。もともと高めの気温での戸外熟成のせいもあって身が堅く引き締まってきません。ただ、前スネの生ハムは太いスジや骨のおかげで肩ロースやバラ肉に比べるとかなりいい感じです。バラ肉の方は、肉の厚みが薄いおかげでなんとかなりそうですが、さすがに太い肩ロースは難しそうです。 5月1日に前スネを1本降ろしました。連休のキャンプで使うためです。河原について友人に切り出してもらうと堅さはやはり不十分です。1枚を口に運んでみると塩加減はいいようです。風味も発色もかなりいい感じです。戸外と冷蔵庫での6週間の熟成は未完ながらまるで失敗ではありませんでした。完成には、ほど遠いのですが、この方向で間違いないようです。スープやリゾットなどの料理に使うにはいい出汁がでて充分です。バケットにのせてトーストしてもうまい。未完成ながらの成功です。まだ、数本の前スネが熟成中です。まだまだ楽しみが残りました。次は、バラ肉を降ろすようになりそうです。ただ、その日がいつ来るのかまだわかりません。

11: 肩ロースに期待

4月24日、冷蔵庫で熟成を進めて6週間が経ちました。2月中旬に塩漬熟成を開始して3月15日に自然熟成に入り、4月13日に気温の上昇により1次冷蔵庫へ避難。その後2晩ほど自然熟成にもどったものの又、冷蔵庫へ逆戻りそのまま6週間が経ちました。前スネは、身が引き締まり、色も感触もとてもいい感じです。三枚肉は、表面が全体的に黄色っぽくなり堅さが若干不足気味のようです。切ってみると脂の状態もよく、赤身肉部分の発色も良く、香りもいいです。肩ロースはまだ身の引き締まり具合が足らないようです。でも、切ってみると切断面は、鮮やかな鮮紅食で脂身とのコントラストがとてもきれいです。このまま進めば身も引き締まり良い状態になっていくでしょう。香りもほんのり甘い食欲をそそるものです。塩味もこの肩ロースだけがなんとか救えそうです。前スネ・三枚肉は、やはり塩分が足りません。今回の反省点:部位によって塩分濃度を調整しなくては、ならないようだ。 全体的に塩漬熟成の時間を延ばしさらに塩分濃度を上げなくてはならないようだ。¡気温がかなり重要、次回は真冬に入る頃に自然熟成に入れるように仕込み開始。と3点が考えられますが、この部分の微調整が難しそうです。要研究要勉強ですね。三枚肉・肩ロースの状況は、変化や結果がでるたびにおいおいお知らせさせていただきます。

12: 遠軽産、くにひろの生ハムを見に出かけました。

北海道の遠軽で生ハムの熟成をしていただいていました。先日その結果を見に行って来ました。楽しい方たちと一緒に北海道へ向かいました。女満別から遠軽の私のハムの熟成をしてくださっている方の案内で道東を観光しながら遠軽まで半日かけての小粋な観光でした。屈斜路湖畔の温泉も驚いたけどなにより驚いたのは摩周湖の湖面。魚が生息しにくいほどプランクトンなどが少ないそうです。抜けるような鮮やかなブルーの湖面に滝が流れ落ちるように白い霧が山からゆっくりと流れ落ちていきます。あっという間に摩周湖は、霧の摩周湖になってしまいました。霧の山下りは、まさしく神秘的な風景でした。さすがに自然の成す技です。すばらしい北海道体験の数々のなかに何が何でもみなさんにお話をしたいのが魚釣りの話です。私はほとんどつりをしません。全くしないといっても過言ではないでしょう。小学生のころ友人と釣り竿をもって出かけたことは何度かありますが、友達は、みな魚を釣り上げたり、「エサをつついているんだけどなぁ」などと言っていましたが、私の方はさっぱりでおもしろくなくなって竿を放り出していました。その私が幻の魚と呼ばれるオショロコマという魚を釣りました。1匹でなく十数匹です。魚がエサをつついているのも良くわかります。あわてると逃げられてしまうのですが、しばらくエサをつつかせておいてからピッと竿をあげると魚が引っかかっているのです。いやいや初めての体験でしたので川の中の枝にでも引っかけてしまったのかと思いましたが、魚が川面から上がってきたのです。ビックリしました。ここは、ほとんど人が来ないところで「誰でも釣れる連れないやつは、夜の天ぷらはナシだ。」と言われていて内心困っていたのですがなんとかおいしいオショロコマのおいしい天ぷらにありつけました。ししゃもとわかさぎの間のような味と食感のおいしい魚の天ぷら体験でした。次週は、生ハムの話し。そろそろ本題にはいりたいと思います。と、その前に遠軽の笠木さん山本さん私たちの生ハムの熟成のために大変骨を折ってくださったり、いろいろとご配慮を頂きまして誠にありがとうございます。北海道にての私の生ハムの熟成の手配をいただきまして正木さんありがとうございます。この場をお借りして御礼を言わせていただきます。思っていたとおり私の仕込んだ生ハムは塩分が足りませんでした。少々たらないというよりも、全く足りませんでした。失敗作でしたが、表面には、ぬめりが出ていたと言うことで表面をきれいに剥いて出てきた私の肩ロースの生ハムは大変きれいに発色していて見た目にはおいしそうでした。が、切って食べてみると塩味不足です。塩不足でもよくかんでいると肉の味がでてきてそれはそれでおいしいのですが生ハムとしては失敗です。又、肩ロースの大きさの物を熟成させるには熟成期間が少し短かったようです。中心部の熟成が不充分なのがわかります。ただ、そのまわりの堅さや風味はよいようです。北海道遠軽での私の生ハム失敗でしたが、次に仕込む次期熟成期間、仕込みの塩分はほぼ感じ取れたような気がします。長時間かかるので年に1回か2回しかできない試作ですが次への大きな架け橋を頂きました。ありがとうございます。また、この秋から生ハムの熟成に入りたいと思います。残暑厳しいこの頃そろそろ仕込みようの豚肉を物色し始めます。みなさんこれからも見守ってください。

13: この秋の生ハムの仕込みがはじまりました。

この秋に熟成をかけて冬頃においしくできるように生ハムの仕込みにはいりました。肩ロースのおいしそうなものを何本か仕込みました。まだまだ仕込んでいく予定です。骨付きの前スネも仕込みたくなってきました。ぐるめくにひろは、スネ肉は全てウィンナーに使っています。結着力がよくおいしいところなのでウィンナー以外で使うのがもったいないように思ってしまってすね肉は全てウィンナーに使っていますがいくつか骨付きでスネをとって仕込みに入りたいと思います。私に衝撃的な生ハムとの出会いをつくってくださった正木さんの前スネの生ハムはショッキングなおいしさでした。あんな衝撃的な味をつくりたいです。そこで、皆さまにお願いあります。ご自宅の庭先、実家の裏庭、どんなところでもいいのですが少し貸していただけないでしょうか?全くぶしつけな話ですが両親とも東京生まれの私には田舎もなく生ハムの熟成をする場所がありません。畳1枚分ほどの場所を貸してくださいませんか?なんの御礼もできないのですがそこで、出来た生ハムを御礼させていただきます。標高200〜600メートル位のところでどなたかそんな場所をかしていただけませんか?

14: 熟成小屋

「生ハム熟成小屋をつくる場所を貸してください。」と先日皆さまにおねがいをしたところ数人の方から声をかけていただきました。ありがとうございます。気候条件、現地状態、東京からのアクセスなどいろいろな方向からみさせていただきました。どこも、かしこも、大変いいところで決めるのが難しかったのですがやっと決めました。山梨県の山中湖の湖畔で今年の生ハムの熟成をします。気温、湿度、風通しなどとてもよく林のようになった現地は陽も当たりにくいので良さそうです。ここでの熟成は、11月から4月頃まで可能のようです。もちろんやってみないとわかりませんが。忙しい友人に無理を言って小屋づくりの相談を重ねています。

15: 15年間の夢に1歩近づきました。ありがとうございます。

今日、集めた材木をカンチャン(学生時代からの友人)の家に 運びました。あした、小屋に合わせて切ってくれるとのことで す。小屋って難しいから助かりました。カンチャンは日曜大工の天才で、家具までつくってしまうのです。大好きだそうで す。久しぶりにこんなに遅くまで仕込みをしています。久しぶりに遅くまで仕込みをしています。スタッフが いないこともありますが、こうして仕事をやっているとなんとなく先が見えてきます。なんとなく、スタッフがいないことによって、なにかが見え始めたような気がします。今はつらいけど(もちろん12月はもっと大変ですが)、このひとりでなにもかもするということが、今の自分のためのよ うに思えます。自分にとって、今のこの状況が、とても大切なことのように感じています。ありがたいです。十数年、夢に見ていた自然の風の生ハムづくりが始まります。夢のような話です。那須だ、山だ、と現地に引っ越さないと、 つくれないと決めていたことがうそのようです。正木さんにお会いして、生ハムづくりを見て、自分でやって失敗 していろいろとありました。やっと、やりたくてしかたな かった自然の風の生ハムづくりが、今、始まろうとしていま す。なにかが始まる予感をつくづく感じています。 ひとりでなんでもやっている、という状況。しかし、周りをみ ればなんとたくさんの方々に手助けをいただいて、望みがひとつひとつ達成されていくことでしょう。仕事場にこもりがちになる自分の仕事が、こんなにたくさんの方々とつながる仕事だと は、ほんとうにびっくりします。自分の中にだけある、自分の世界を追っかけていったら、たく さんの方がいらっしゃる世界とつながったという感じでしょうか。きょう、生ハムを楽しみにしている「くにひろたより」の読者 からメールが来ました。うれしいです。ありがたいです。 まもなく、始まります。

16: 自然の風の生ハム・熟成小屋第1号

山中湖の用地を貸してくださる川島さんは、全く面識の無い方でした。日頃からお世話になっている八十さんのお知り合いの方です。八十さんから私の話を聞いて快く別荘のお庭をかしてくださいました。私の事情をくんでくださり、お忙しい中通勤途中にぐるめくにひろに寄ってくださって別荘のカギを貸してくだいました。「いつでも、どこにでも建ててください。」との川島さんのお言葉に、そのカギをぎゅっと握りしめ、ただただ頭を下げるばかりでした。これで、今年の生ハムの熟成小屋用地は、山中湖畔に決まりました。ちょうど、そのころから「ぐるめくにひろ」の工事を請け負っていただいた三上工務店さんに廃材をお願いしました。「簡単な図面を送ってください」とのこと。ぐるめくにひろの工事でも、ほんとうに無理をきいてくださり、私の力ではとてもお願いできないところまで、三上さんはしてくださいました。子供のころから、お世話になっている三上さんに、また、また、無理なお願いをしました。三上さんは、「小さな物は、難しくって。」と私の理想で書いた図面にあわせて立派な柱を裁断して持ってきてくださいました。想像以上の立派な柱に驚きました。足らない角材、板を集めにかかりました。基本的には廃材を分けていただくことで、すべて集めようと決めていました。熟成小屋は、風、気温、湿度、落ち葉、雪、虫、動物など、そういう大自然の中では新入りの私の生ハムが、共存しながら熟成できることが、この熟成小屋の目的です。風は程々通るように。雨、雪は避けられるように、などなど難問は山のようにありました。カンチャンは、これらの私の条件をひとつひとつつぶして、全ての条件を満たす私の小屋のイメージを具体案に仕上げてくれました。小屋づくりのたのもしい助っ人はカンチャン(学生時代からの友人)です。カンチャンは日曜大工の達人です。半年に一度の超忙しい時期にぶつかったにもかかわらず、夜遅くまで私の相談に、何度ものってくれました。仕事が終わってから、何回くらいぐるめくにひろへ足を運んでくれたことでしょう。彼は、考えられるあらゆることを前提に、細かな打ち合わせをしてくれました。土曜日の休みを1日使って私の集めた廃材を小屋に合わせて製材をしてくれました。まさにデザイナー。いや職人をやってくれました。匠というのでしょうか。翌日曜日の早朝、カンチャンの車にどっさり積んだ木材と工具。私の家族とカンチャンは山中湖へ出発。山中湖に着いて川島さんの別送のお隣の方に、「きょうは一日中騒がしくなると思います。申し訳ありません。」とごあいさつをして、急に秋になった寒空のなか早速手分けして作業にかかりました。基本的には廃材を分けていただくことで、すべて集めようと決めていました。配達、通勤の道すがら、ふだん通らないところを、隅々通るようにして、建築現場を探しました。そうして見つけた現場へ、昼間、時間をつくって、出かけていきました。現場の大工さんに、「あの箱の中の木材は捨てるのですか?少しいただきたいのですが、、、。」と声をかけると、みなさん快く承諾くださいました。そればかりか、寸法を測るのを、お手伝いくださったり、さらには、「これもいいよ。」といろいろとうれしくなるような木材を持ってきてくださいました。「明日ならいっぱいいいのがでるよ」と言ってくださった方もいらっしゃいました。そうこうしているうちに、予想以上のいい材木が集まりました。三上さん、通りがかりにすぎない私に材木とお時間をくださった大工さんたち、ほんとうにありがとうございました。熟成小屋は、風、気温、湿度、落ち葉、雪、虫、動物など、そういう大自然の中では新入りの私の生ハムが、自然と共存しながら熟成できることが、この熟成小屋の目的です。自然と共存しながら熟成できることが、この熟成小屋の目的です。電気は使わず。また、動物や虫よけに薬品や罠なんか使うことはもってのほかです。虫よけには、細かな金網を何重かにしました。動物よけは、正倉院のねずみ返しを参考にしました。作業が始まっただけでうれしさがこみあげてきます。みんなの顔が、思わずほころんでいました。緊張と歓びのなか、作業は続きました。お昼が近づいたとき、「昼食をどうぞ。」とお隣の方が声をかけてくださいました。これはまさに天の声、とうれしくなり、みんなで、遠慮なくいただきました。ヨーロッパ生活の長いお料理の研究家の奥様のポトフとお手製のパンが私たちの身体をあたためてくれました。昼食後、再び作業開始。陽がしずみかけ暗くなり念のために持っていった作業用ライトをつけての作業になりました。真っ暗ななか最後の仕上げと言わんばかりに二人の打つ金槌の音が闇に響きわたりました。最後に屋根をのせ打ち付けてついにに小屋が完成しました。ぐるめくにひろの第一号の生ハム熟成庫完成です。網戸以外は、全て廃材です。たくさんの方々のおかげで出来あがった生ハム熟成庫です。ありがとうございます。私の夢の実現に向けて、大きく1歩前進しました。この熟成庫の中に生ハムが熟成されているさまが目に浮かびます。春が近づく頃、自然の風がつくってくれるおいしさが、この中で私の生ハムに生まれることを祈るばかりです。これから毎月1、2回、このぐるめくにひろの自然の風の生ハムの様子を見に行きます。みなさまにも随時お知らせいたします。楽しみにお待ちください。

17: −熟成前夜、妻、雅子へだしたメール−
いま、生ハムの熟成のための処理が終わりました。明日、山中湖へ生ハム熟成の第一弾をスタートします。9年前の先週は、2人の結婚式の日でした。9年前はこの日がこんなに早くやってくるなんて思いもしなかったけど、今とっても、緊張しています。なんだか、とてっも緊張しています。この春に正木さんの製品を見て興奮して、エイヤっとばかりに勢いに任せて肉を仕込んでベランダに干したときとは全く違います。なんとなく子供の頃から欲しかったワーゲンのGolfを手に入れるときとのあの時と似ている感じです。ここ1週間この日のことばかり考えていました。処理をしてからどうやって運ぶか?現地で処理をしたほうがいいのか?何本持っていこうか?行ってから向こうでハプニングやトラブルがあるかもしれないから少な目にしようか?でも、塩漬熟成が完了しているものは全て持っていこうか結局、8月から9月10日までに仕込んだ8本だけ処理して明日、山中湖へ持っていきます。どの肩ロースも香りも味もとてもいい状態です。あとは、明日がいい天気になって、現地でのトラブルが無いことのみを願います。

18: 秋の到来

深い紅がとてもきれいな紅葉のなか空気の良さとその気候を感じながら熟成小屋まで車を走らせました。小屋の中は、あまいあまいアロマが充満していて2週間前に熟成をはじめた生ハムが順調に育っていることを確信して第2陣の豚肉を大自然熟成を施し始めました。「こんなにきれいな紅葉ならみんなでくればよかったなァ。」と驚くほどきれいな色の紅葉に自然の大きな力に感動しながら、このピンと張りつめた秋から冬になっていく大自然の大きな力のなかで生ハムがつくれることに感謝しつつ帰ってきました。あちらこちらで遅れていた紅葉も徐々に進んでいるようです。特に寒いところではキリッとした色のいい紅葉です。週末の日曜日に予定どおり山中湖の熟成小屋に行って来ました。前日までの「曇りのち雨、寒くなるでしょう。」の天気予報にも負けずに、日曜日のドライブを兼ねて、また、帰りの温泉を楽しみに、塩漬済みの肉をもって出かけました。天気予報とはちがって暖かい、晴れた日になり富士山も私たちを迎えてくれて、いいドライブ日和になりました。小屋に到着すると林の中に隠れた小屋のイメージはなく。葉が落ちた木々のなかにしっかりとたたずむ小屋が道から伺えました。倒れていないことに安堵感を覚えながら小屋に近づくとほのかな甘い香りが私たちを迎えてくれます。ここで、生ハムが順調に熟成されていることにほっとして、扉を開けてみるといい感じの生ハム予備軍が私を喜ばしてくれます。気温、湿度などをチェックして仕込みの済んだ肉を熟成にかけます。今回は、三枚肉のパンチェッタも持ってきました。私のブレンドしたハーブの香りと共に熟成中の甘い香りが私の心を盛り上げます。一通りの作業を終えても何となく扉を開けてみたりと名残惜しい気持ちの中私は、甘い誘惑に負けてキャンピングナイフで最初に熟成をかけた生ハムにナイフを入れました。うっとりするような紅い色に歓喜し口に運んでみると甘い甘い生ハムが出来ています。芯まで生ハムになるまでもう少し待ちます。

19: 収穫前夜は、不安でいっぱい。

明日、山中湖に生ハムの熟成小屋を見に行きます。前回行ってから2カ月弱間が空いてしまいました。今回の熟成小屋の状態で今年の生ハムが成功か否かがほぼわかります。そんなことも重なって、倒れていないか?豪雨で濡れてしまっていないか?カビが生えてきていないか?など不安は、募る一方です。今回山中湖に自然熟成をかける塩漬熟成が終了した物は、パンチェッタ(バラ肉の生ベーコン)が2枚、コッパ(肩ロースの生ハム)が6本です。パンチェッタは、見事ないい色に発色してとてもおいしそうです。このままおいしく進むことを願います。11月に塩漬熟成に入ったコッパ4本は、かなりマニアックな状態に仕上がっています。いい感じです。自然熟成への準備をしていると数々の不安がうそのように吹っ飛び、期待感に心を占領されます。楽天家というか単純というかこんな私の性格が今何よりの頼りです。私の期待に沿ったおいしい物が育ていることをセツに願います。

20: 初収穫

今日は、10月下旬と11月上旬に自然熟成をかけたものを収穫します。自然熟成にかけて約3ヶ月おいしい生ハムに仕上がっているはずです。1月下旬の雪が残る山中湖湖畔に到着し、長靴に履き替え収穫の準備、簡易竿かけを設置して、保冷庫を用意し、札と実物を確認しながら1個1個収穫します。どれも、これも、おいしそうな表情をしたハムです。最後の1本の収穫作業が終わる頃までは、気がつきませんでしたが、2時間ほど、雪の上で収穫作業をしていると足の裏がどんどん冷えてきていました。熟成小屋の隣家に済む料理評論家のおくさんは、「おいしいのが出来てるでしょう。最近、いろいろな動物がきてうろうろしているわよ。」とのこと。動物が匂いをかぎつけてくるまでになれば、舌の肥えた動物たちの保証付きですね。山中湖に近づけば、そこらじゅうが雪景色。湖畔より100メートル位更にあがっていく小屋のあたりは、交通量も少ないので一面が雪景色です。積雪20センチの雪の中に大きな雪帽子をかぶった小屋がしっかりとてっていました。長靴に履き替えて早速雪の中を近づいていくと小屋の前は、甘いアロマが漂っています。扉を開けてみると昨日までの不安がいっぺんに吹き飛びました。見事に熟成されている生ハムたちが鎮座しています。さっそく、ナイフを取り出し少し削って口に運んでみるとあまい塩味の生ハムの味が口中に広がります。中まで熟成が進んでいるかを確認して10月に熟成にかけたうちの数本を東京へ持ち帰ることにしました。東京行きを袋に入れて、東京から運んできたものを熟成にかけ、クーラーボックスを雪で埋めて出来立ての生ハムを入れて持ち帰ることにしました。スライスして試食するのが楽しみです。 :20: 「うまい。」と思わず。昨日、収穫してきた山中湖のコッパを気にしながら、別の仕事を淡々としている自分がいました。その瞬間がやってくるのが怖いような、心配なような、そのときがやってくるのを逃げているかのようでした。仕事も終わり、いよいよ逃げ道がなくなると意を決してコッパの試食にはいりました。山中湖でキャンピングナイフでつまみ食いをしたときは、塩分がもう少し欲しいような印象でした。コッパの端を厚めにスライスして堅い部分を料理用落とします。ここを細かく刻んだり、千切りにしてパスタやリゾット、野菜と煮込むとおいしいのです。堅い部分は、深い深い深紅です。その色がやがて鮮やかな深紅に変わっていきます。それは、まるで深い海底の濃い藍色が浅瀬にきて徐々に鮮やかな色に変わっていくさまのようです。堅さ色がよくなる頃から紙のような厚さに切っていきます。スライスしたハムを並べていくと鮮やかな紅と複雑に入り込んだ豚肉のあまそうな豊かな白とのコントラストががあまりにも見事です。良い素材と天然ミネラルと大自然と長期にわたる時間がなした技は、まるで芸術品です。その中から1枚手に取って明かりにかざしてみると透き通ったその生ハムは、まさしく生ハムです。香り見た目は完璧と言っていいでしょう。残りは一番大切な味です。1枚を半分にちぎって口に入れてみると、「うまい。」大きく残した肩ロースの脂があっという間に口の中でトロケてしまいその後に脂身の甘みが口中にひろがり、豚肉の旨みと甘みが咬めば咬むほど口中に広がります。心配していた塩分も全く問題ありません。思わずもう1枚口に運んでみるとやはり脂と」肉の旨みが楽しめるおいしい生ハムです。外見では、ハードタイプに見えたこのコッパは、以外にもソフトな風味と感触をもつソフトタイプです。おいしい赤ワインや吟醸酒などと一緒に食べるとなおさらおいしさが増すにちがいありません。

21: いよいよ、自然熟成の生ハムができました。

「出来た。」という実感と興奮と共にここまでの長い長い道のりを思い起こしながら、未熟な私にお力添えをしてくださったみなさまに感謝の気持ちをこめて頭をさげずに入られませんでした。本当にありがとうございました。正木さんが私のご連絡をくださり、正木さんが作っている様子を見せてくださって、ようやく具体的に始まった私の生ハムづくりも北海道で熟成をしてくださった笠木さん、私の熟成小屋のためにお力添えをいただいた川島さん、八十さん、塚田さん神邉さんなどの大勢の方々のお力添えとご指導と「くにひろたより」の読者の大勢の方々の思いがあってのぐるめくにひろの生ハムです。みなさん本当にありがとうございました。感謝の気持ちを込めまして「くにひろたより」の読者の方々を最優先でこの山中湖コッパのご案内をさせていただきます。

PRESERVING

PRESERVEプリザーブとは

昔から伝わる食品の保存方法です。私が職としている燻煙もその手法の1つです。ポークジャーキー等のように乾燥方もその1つです。古来より中東ではいろいろな食品保存方法が生まれていました。新鮮は食品の入りにくい地域だからこそ生まれた手法でしょう。塩漬け、砂糖漬け、アルコール漬け、オイル漬けなどの保存方法を総称してプリザーブと言うわけです。ただただ腐敗を防ぐのではなくおいしくさせながら腐敗を押さえて保存するということがこのプリザービングの大きな意味と目的です。酢とワインにハーブを入れて沸かしさめたところで野菜を入れて殺菌してからおいしく保存するピクルス、これがまさにプリザービングです。

乾燥&燻煙、塩&砂糖、酢&油・脂について話を進めます。

乾燥&燻煙

食べ物が腐る原因や理由を断ち切れば食物の腐敗が止まったり遅くなったりします。プリザービングの原点は、ここです。そして、食べ物は、ある条件のなかである一定時間が経つとおいしくなることが良くあります。これも、原点の1つだと私は思います。目的は「食べ物をおいしくしながら保存する。」です。では、食べ物腐敗はなぜ起こるのでしょうか?有機物が自然界の酵素・酵母・カビ・バクテリアなどの成長がその原因です。これらの成長には、ある一定の酸素と湿度とpHバランスと酸素が必要です。この条件のどれか1つではずれると食物の腐敗は止まったり速度が落ちたりします。昔の人たちは防腐する方法をたくさん考えてきました。人類が最初に行ったプリザーブは乾燥でしょう。肉を外で干し日光と自然の風で乾燥させたら、食欲をそそる香りが出てきて生肉よりも日保ちがして、軽くなるので運搬が出来るようになり、保存も出来るようになったのでしょう。こうなると、食べ物を追いかけながらの生活ではなく川の近くに集落などを作り食糧供給の組織化や食生活設計ができるようになった。また、日差しも弱く、日照時間も短く、湿度の高い地域では、薪などを炊いて火と煙の力を借りて肉などを乾燥させると焚き火から出る煙で燻された肉や魚が良い香りになり煙の粘膜でコーティングされて更に腐敗しにくくなる。こうして考えるとドイツ、オーストリアなどの地域では燻煙法の食肉の加工品が古くから伝わり、イタリア・スペイン・南米では、天日自然風乾燥の食肉加工の文化が伝わっているのも頷けます。

塩&砂糖

塩が素材の中に入っていく作用により食品を脱水する作用で腐敗菌が生活しにくい状態になって食品を美味しく保存することが出来るのです。塩漬けの肉や魚は、中世では、貴重な保存食となり塩は、更に高価で貴重なものとなり長期に渡る航海に大変都合のよい食品でした。当時のヨーロッパ人たちの探検、植民に塩は大きな貢献をし世界の歴史を変えた言えるでしょう。砂糖はかなり遅く出てきた物ですが、塩漬けされた肉が堅くなるのを中和する作用があったり、フルーツや野菜を砂糖といっしょにその他の香辛料と煮炊きすることによりシロップやジャムなどの保存食を作ることに大きく貢献し現在の人々の味覚を大きく変えた物です。

酢&油・脂

プリザービングに重要な素材の1つに酢(ビネガー)があります。酢が作り出す酸性の環境の中で腐敗汚染菌は、繁殖することが出来ません。ブドウ栽培が盛んな国では、ブドウから酢を作ります。小麦やその他の穀物から酢をつくる国もあります。東洋では、米や果物から酢を作ります。ワインをはじめ果物、穀類をベースにしたアルコール性醸造物が空気に触れるとアルコールが酢に変わります。酢は、その昔最も重要な調味料でした。ディップ(浸し液)として利用されあまり味のない物、あるいは味の強すぎる物に風味や水分を加えたのです。苦い野菜類は、酢に浸してから食べられましたが今日のマリネやドレッシングの前身でしょう。また、昔の人たちは、食品に空気を触れさせない食品保存法に気づきました。ローマ時代には、肉の保存に空気を通さない蜂蜜とオリーブオイルが使われていました。寒い北国では、動物の脂がつかわれていました。この方法でパシュテーテ(パテ)やリエット、コンフィ(調理済みの豚のひき肉を壺に入れてその動物性の脂で蓋をしたもの。空気を遮断しています。)が生まれました。現在の真空パックや缶詰、ビン詰めの原点です。

PRESERVING  99/5/13

VinRougeBordeaux/ボルドーの赤ワイン

VinRougeBordeaux/ボルドーの赤ワイン Ⅰ

ワインは、お好きですか?今は、ワインの第2次赤ワインブームと言われているようです。テレビでも芸能人たちが、プライヴェートの話をするときによく赤ワインをどうのっと言っています。(バブルの頃は、ドンペリでした。)私は、赤ワインが大好きです。もう10数年飲んでいますが、中でもボルドーのメドック(Medoc)、

サン・テミリオン(Saint-Emilion)が好きです。サン・テミリオンでも特にリュサック・サン・テミリオン(Lussac-Saint-Emilion)が好きです。メドックは、ジロンド河の大西洋への河口付近から見渡す限りの葡萄畑が広がっています。その上流は、オーメドックの地域になり、その一帯は、砂利を多く含む大地が広がりボルドー代表的な優れた赤ワインを造るシャトーが軒を連ねる地域です。そしてもう一つ、サンテミリオンは、中世を思わせるたたずまいの町に限りなく広がる葡萄の段々畑に数々のシャトーが並んでいます。この地域は、メルロー種という葡萄をメインにブレンドしたワインが造られています。

VinRougeBordeaux/ボルドーの赤ワイン Ⅱ

ヨーロッパを自動車・列車で移動しているときに行けども行けども葡萄畑ばかりという地域が多々あります。その畑の近くの街で売られているワインは、無名品でも安価なものでもおいしいものが多いです。日本にもフランスのワインが随分と多くの種類が入ってくるようになりましたが、残念ながら高価なものは、なかなか飲めませんが、限られた財布の中で、できるだけ美味しそうな物を選んで飲んでいます。ここでくにひろのなるべく安くおいしいワインを選ぶコツを書いておきます。ヨーロッパで水より安いワインを買いあさっているうちに身に付いた小ワザです。

VinRougeBordeaux/ボルドーの赤ワイン Ⅲ

くにひろのなるべく安くおいしいワインを買うコツ。①自分の好きなワインを見つける。(私は、ボルドーとトスカーナです。トスカーナは、イタリアワインです)地酒と同じようにワインには、その産地によって味が違います。葡萄の品種ブレンドも産地・シャトー(ワインを醸造しているところ)によって違います。ですから、自分の好きなワイン・産地を見つけてください。②自分の好きな産地のワインボトルの形を覚える。日本の地酒と違うのは、ここです。ワインは、産地によってボトルの形が、みんな違いますので自分の好きなワインのボトルの形を覚えてください。(※最近は、チリワインが、国をあげてボルドーワインをめざしてがんばっていますので、よく似ています。ラベルさえもよく似ていますので要注意です。)ここまでは、ご自分の好きな味、好きなワイン探しですから、こだわらず、いろいろな物を飲んで試してください。これは、、、と言う物は、メモってください。③おいしいワインの年(年号)を覚える。お米がおいしい年のお酒は、楽しみだと言う人がよくいますが、まったく同じです。ワインもその年のその地域の葡萄のでき具合で、その年のワインが決まります。「どこそこの・・年ものだからおいしいよ。」ってよく耳にすると思いますが、こういうことが理由なんです。デパートや展示場などで、ワイン年号表を配っています。カードサイズのものですから、手に入れていつも、財布にしのばしておくのも良い手です。              

VinRougeBordeaux/ボルドーの赤ワイン Ⅳ

④自分で飲むワインの上限価格を決める。ワインの価格ってピンキリなんですけど。むやみに高価な物を買っても必ずおいしいと言うことはありません。お酒屋さんに怒られるかもしれませんが、ワインの価格っていい加減なものが多いような気がします。3万円~出せばもちろん酸素に触れるほど美味しくなる物がありますが、、、、、とっても買い切れません。

⑤この形のボトルで、19・・年で、¥・・・・未満の物をワゴンセールで探しましょう。先日、私は、1983年のメドックを1980円で見つけました。もう飲んでしまいましたが、美味しかったです。

VinRougeBordeaux/ボルドーの赤ワイン Ⅴ

ボルドー地方ワインのことを少し書きます。ボルドーという名前は、オー・ボール・ド・ロー(aubord de leau)「水のほとり」という古語からきています。上質のワインは、河とゆかりが深いといわれますが、ボルドーも例外ではありません。ピレネー山脈のふもとにその源をもつガロンヌ河と、東の高地からながれてくるドロドーニュ河が合流し、ジロンド河となって大西洋に注ぎ込んでいます。この3っつの河の両側が、世界の酒庫といわれるボルドー地帯です。気候は、温暖で乾燥し、日照時間の長い、緩やかな傾斜地が広がっています。土壌は、小石混じりのやせた土地で、これこそワインのための土地と言うほかありません。小石は、すばやく水を通し、昼間の太陽の熱を夜になって放出し、葡萄を寒気から守ります。また、軽いワインをつくる珪土、アルコール度数を高め、色の深いコクのあるワインを生む粘土質、香りをつくる石灰質、この3つの性質が見事に組み合わさった土地から優れたワインが生まれるのです。まさしくボルドーは、ワインのための大地と言えます。

VinRougeBordeaux/ボルドーの赤ワイン Ⅵ

ボルドーといえばシャトーワインです。ボルドーならではのワインです。シャトーとはワインを造る醸造所です。オーナーが自らシャトーの廻りで葡萄を栽培してワインを造り、貯蔵し、瓶詰めをしている言えば手づくりワインです。ボルドーのシャトーには、特有の制度が確立されています。1855年パリ万博のときにナポレオン3世が万博の目玉としてワインを並べるために選りすぐりのワインの格付けを命令しました。数あるボルドーシャトーから、88のシャトーが選ばれ格付けが行われました。それ以来シャトーの格付けは、ボルドー全域に広がり、ワインを選ぶ大きな目安となっています。フランスでは、ワインの品質を守るためにAOC制度というものが定められています。これは、アルコール度数、葡萄の最大収穫量、1ヘクタールあたりの葡萄の木の数から枝の剪定法までこまかく規定されていて、これを守ったワインのみが、原産地名を表示できるのです。ちなみにボルドーワインは、57種のAOCの認定を受けているワインがありこの品質は、保証されているわけです。

VinRougeBordeaux/ボルドーの赤ワイン Ⅶ

ボルドーワインの地域名表示には、その品質によって定められています。❶もっとも高級なランクとして、シャトーワイン(格付けされたシャトーの名前が表示されています。)❷次のランクとして、村の名前を表示したもの(例、マルゴー、サン・ジュリアンなど)❸その次のランクとして、地域名を表示したもの(例、メドック、サン・テミリオンなど)私は、この❸の物をよく飲んでいますが、最近では、次のランクの❹のものも日本に随分と入ってきていてそのなかでおいしそうな物も探しています。❹ボルドーの地名が表示されている物、(例、ボルドー、ボルドー・シュペリウール)ただ、ワインのラベルをよく見ると、Bordeaux(ボルドー)と書いてあってその下にMedoc(メドック)やSaint-Emilion(サンテミリオン)と書いてある場合があります。そのときは、地域の小さい単位の方が優先ですのでお気をつけください。このように表示地域が小さくなればなるほどワインは、より高品質なものであるということになります。ワインを選ぶときの目安にしてください。

VinRougeBordeaux/ボルドーの赤ワイン Ⅷ

ワインの豆知識 ❶瓶の底が山のように出ている:みなさんもよくご存じと思いますが、葡萄の皮から出たオリという物が熟成の最中に出てきます。瓶を立てるとそのオリが瓶底に沈殿してワインと一緒に飲まずに済むように工夫されているのです。❷なぜ、瓶を横にするのか?:これも、みなさんよくご存じのことですが、瓶の蓋のコルクが乾いて酸素が瓶中に流入しないように、ワインで常に潤しておくためです。❸ボルドーコルク:今度機会がありましたら、コルクの長さを比べてみてください。ボルドーのコルクが他の地域のものより長いのです。それは、瓶の中の酸素を少しでも減らしたいという目的から長くされているのです。私の息子は、1993年生まれです。わが家には、1993年のボルドーのシャトーワインが1本あります。何かの機会に飲もうと思っています。彼が20歳になるまで熟成できるほどの温度管理は、されていませんので、その前にきっと飲んでしまうでしょう。皆さんもワインを気軽に楽しんでみてください。                    wrote by kunihiro Aug.1998

ビール好きの講釈

 ◆地ビール

地ビールの製造が許可されて日本各地に名産地ビールがあります。
先日、地ビール研究会に携わる方と地ビールのお話を少々しました。
「地ビールだけだとあきちゃうのよ。他の普通のない?」とのことでした。
そのように考える方、思っている方多いのではないでしょうか?
わたしもそんなように思っていたことがあります。でも、実は、そうじゃないんです。
「ミュンヘン、サッポロ、ミルウオーキーのビールと地ビールとはちょっと違うのです。」
とお話をしました。
曽於の言葉に先方さんは、何がはじまったのかという面もちで私の次の言葉を待っていました。「地ビールは、いわゆるそれのビールとは、ちがい、ベルギービールのように、ドイツの発酵ビールのように、ゆっくり味わいながら飲むものです。
日本の飲み方は、ミュンヘン、サッポロ、ミルウオーキーのガブガブ飲む飲み方だからちょっと違って来ちゃうんです。」
と説明すると、もっともっとその話をということになり、ただのビール好きのビール講釈が始まってしまいました。続きは、徐々に。

◆ミュンヘンで

私は、仕事柄ドイツ、ミュンヘンへ良く出かけます。
ミュンヘンは、ビールと白いソーセージがおいしいところです。
ミュンヘンの夜は、ホフブロイハウスというビアホールに1度は、足を運びます。
旅行者の多いミュンヘンの名物ビアホールです。ここでは、みんなが友達です。
1人旅の多い私は、ここで大きなビアジョッキ片手にいろいろな国の旅行者たちと語り合います。
ここは、バイエルン王国の王様用の醸造所が前身です。ここで飲む大きなジョッキのビールは、日本で普段飲んでいるビールと同じタイプのものです。
「ミュンヘン、サッポロ、ミルウオーキー」の言葉のビールです。
このビールは、ピルスナータイプです。日本の大手さんのビール、アメリカからの輸入ビールもほとんどがこのタイプです。
私がもう1つドイツで楽しみにしているビールがあります。
「ヴァイスビア/weiβbier」です。ドイツ語で白いビールという意味です。
発酵風味が甘い白濁したビールです。このビールとレバーケーゼ、マッシュポテトがおいしいお店がミュンヘンにあります。ここには、ランチに寄ります。
初めてのときは、感動しました。さて、このヴァイスビアと先ほどのピルスナータイプとの大きな違いは、発酵方法です。ビールを発酵方法で分けると3つに分けられます。
・上面発酵ビール ・下面発酵ビール ・自然発酵ビールの3タイプです。
自然発酵ビールは、衛生上の問題、品質均一の問題などで、現在では、ベルギービールの「ラインビックビール」くらいでしょう。
ここでは、上面発酵ビールと下面発酵ビールの2種類について話を進めましょう。

◆上面発酵ビールと下面発酵ビール

私達が、プッハーと毎晩飲んでいる喉ごしのいいビールは、下面発酵ビールです。
地ビールに多い、濁ったビールは、上面発酵ビールが多いようです。

◇上面発酵ビール

上面発酵酵母を使います。
発酵中に液面に酵母が浮き上がって層を作ることから、このように呼ばれています。
18~25℃と比較的高い温度で発酵させるために、フルーティーな香りの少々濁ったビールが多いです。

この醸造方法は、人間が酵母の存在を知る前からの製法です。古いタイプのビールは、ほとんどがこの製法でしょう。
(主な上面発酵ビール:ヴァイツェン(Waizuen)、ケルシュ(Kelsch)、スタウト(Stout)、ビターエール(Bitter Ale)、ペールエール(Pale Ale)、ゴールデンエール(Golden Ale)、アンバーエール(Amber Ale)etc.)

◇下面発酵ビール

下面発酵酵母を用い6~15℃の低温で発酵させ発酵中に酵母が沈むので、下面発酵と言われています。
味は、すっきりさっぱりしていて、色は、黄金色の透けている物が代表的です。
少々色合いが薄かったり濃かったりするものが様々ありますが、見慣れたあのタイプです。
下面発酵ビールを総して「ラガービール」とも言います。聞き覚えありますよね。
現在のビールは、このタイプが主流ですが、歴史的には、大変新しいビールです。
下面発酵ビールは、ミュンヘンの醸造家が夏にビールを保存するためにアルプスの麓の洞窟に貯蔵しておくと酵母が下に沈み品質を損なう事がないということを発見したことが、下面発酵ビールの始まりと言われています。

世界中に広まったのは、パスツールによって酵母が解明されてからです。(1857年)
下面発酵ビールがこうして広まったのは、品質の安定と見ためにすっきりな透明感が飲むものの心を引いたのでしょう。
この頃から陶器で飲んでいたビールがガラスのコップ、ジョッキになっていったのです。
(主な下面発酵ビール:ピルスナー(Pilsner)、デュンケル(Dunkel)、ボック(Bock)etc)

◆ビールを飲むなら陶器のジョッキ

陶器のビールジョッキをご覧になったことがありますか?
私は、夏になると陶器のジョッキを冷蔵庫でほのかに冷やし陶器ジョッキで飲んでいます。
グラスのジョッキ飲むよりはるかに美味しくなります。
泡もビール自体もきめが細かくなりやわらかくなったビールがおいしくなります。
私が使っているのは、ドイツのお土産ショップで買ってきたものですが、歴史と文化が気づいたノウハウが活きているのでしょうね。
日本のテーマパークなどで売っているものよりもやはりドイツ製の陶器ジョッキをお奨めします。
ちなみに、蓋の付いているジョッキをご覧になったこともあると思います。
ドイツ人たちは戸外でビールを飲むのが好きです。栄養も旨味もカロリーも豊富なビールは、虫も飛び込んできます。その虫の混入防止のためです。
私は、冷たいビールを1年中飲みます。これからもおいしいビールを励みにおいしいソーセージ、ハムをつくっていきます。