バスクを目指す食の都めぐり<6-サンセバスチャン ビーチとフットボールの日>

さて、9時過ぎに夕食へ、油断してサングラスを持って出なかったことを後悔するほどまだ空は明るい。車がやっと1台通れるていどの路地が碁盤の目のように交差している、夕方ほどでは無いがまだまだ盛り上がっている旧市街地。混んでいる店では、人が路地にあふれている。そのお店は、おいしい証拠、意を決して戦いに挑まないとならない(W)。ここで活躍を願うのが通訳として合流した息子、彼のスペイン語が頼りになる。元々バル好きの彼、彼なりの作戦、コツをもっているようである。スペインのビールは、おいしい。ぼくは、カーニャ(グラス入りビール)。彼は、白ワインのようなチャコリ(Txakoli)バスクを代表する微発泡の白ワイン、アルコール分も通常の白ワインより少々軽い。ボトルを目いっぱい高く上げてワイングラスに注ぐ姿がバスクのバルの名物。この注ぎ方はエスカンシアールと呼ばれ高いところから注ぎ香りと泡をより引き立てるためだそうだ。ピンチョスを2・3個、グラス2杯位をめどにバルを次々に渡り歩く、近所のお客さん達と意気投合して少し話し込んだり盛り上がったりもするがワリとみんな早め早めに店をかえていく、これがスペインのバルスタイル。何軒廻ったか?どのくらい飲んだか?分からないが2人がおなか一杯になったところでタイムアップ。

 

日曜日は、市場も休みなのでビーチへ

サンセバスチャンの河口の右側のスリオラビーチ(Zurriola Hondaryza)へ、河口の左側の街に面したビーチ・ラコンチャビーチ周りの公園では大勢の人がジョギングをしている。北に面した大西洋の浜、天気もよく、波のカタチもサイズもそこそこ丁度良い、風邪も無くサーフィン観光客にはナイスなコンデション。ビーチ前のサーフショップでボードを借りて、持参のウエットスーツに着替えて、海へ入った。波待ちをしているといろいろな言葉が飛び交っている、スペイン語、イタリア語、フランス語に英語にドイツ語に、、この観光客の幅の広さを感じる。この時期の千葉の水より冷たい。慣れてくると感じなくなるのだがちょいちょい冷たい水を思い出すほどの水温。肩が張り体力が落ちて程よい疲労感を感じた頃に潮時、息子はまだ上がってくる様子が無いのでバルでビールを飲んで日曜日の午前中をビーチで過ごした。

今晩は、サンセバスチャンのフットボールクラブ、レアルソシエダのゲームがホームスタジアムである。キックオフ8時、チケットがやばそうなので5時頃にスタジアムへ既にスタジアム周りは大賑わいである。チケット売り場に並んだら既に完売。まさか!と思ったが「ここのサポーターは、熱いからこいうことが考えられる」とリーガエスパニョーラに詳しい息子が言っていた。

      早くから盛り上がるサポーターたち

気持ちを入れ替えて、バルに行ってあっちこっちのサッカー中継を見よう!時間が少々あるので、朝の海と昼のバル巡りの疲れを癒やしにホテルで横になり夜のキックオフに備えた。リーグ戦も終盤をむかえスペインでは、多数のゲームが同時にキックオフをしてゲームが同時に進行するバルの大きなスクリーンでは、チャンネルを変えるようにゲームが次に次に変わる。1つのチームを応援したい人は別としてあちらこちらのゲームのダイジェストをリアルタイムで見ていることになる。これは、これで楽しい。ゲームが終わると日曜日の夜が終わっていった。

サンセバスチャンのビーチ